2006年12月23日付け
「長生きすれば恥多し」――。
サンパウロ総領事公邸での叙勲伝達式でもアリアンサでの祝賀会でも、秋の叙勲で旭日単光章を受章した新津英三さんの謙虚さが目立った。
「とにかく輪湖俊午郎さん(アリアンサで移住地建設を努めた)と岩波菊治さん(ブラジル歌壇の先駆者)の業績を忘れては困る」とアリアンサで功績があった二人の話をとつとつと話す同氏。自身の〃手柄〃については「自分はただの百姓。身分不相応なものを貰った」と述べるだけ…。
そんな中、同地の日系団体関係者から「歳をとり、いつかは自分も…」と叙勲を意識し始める者も多いと聞いた。
同地の若者たちに〃背中を押され〃、今回叙勲申請された新津さん。勲章に〃値するかしないか〃、それは、アリアンサの仲間が一番承知なようだった。 (来)