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病院から仲間の救出図る=武装18人組が侵入=軍警らと銃撃戦、6人逮捕

2006年12月20日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】サンパウロ市北部ジャサナン区のサンタ・カーザ病院で十八日午前一時ごろ、逮捕され傷の手当てを受けている仲間を奪回しようと十八人のグループが侵入した。急報で軍警が駆けつけたため、奪回は未遂に終わった。
 悪人らと軍警の間で銃撃戦となり、一味の一人が死亡、警官と同病院に勤務する医師が負傷した。軍警は逃亡した一味を追跡した結果、六人を逮捕した。残りの一味の行方も追っている。
 同病院は別名サン・ルイス・ゴンザガ病院とも呼ばれ、軍警第四三部隊と隣接している、このため逮捕された罪人が負傷していると、同病院で監視付きで傷の手当てをさせる。一味が奪回を図った罪人も強盗および殺人の罪で十七年の有罪判決を受けた後、十三日から同病院に収容されていた。警官との撃ち合いで弾丸が左足を貫通して麻痺したもの。
 武装した一味は病院に侵入すると、通りかかった医師を拉致、仲間の病室番号を教えるよう強要した。医師が知らぬと答えると壁に頭を打ちつけるなどの暴行を働いた。医師は裂傷を負った。
 事件が発覚したのは、たまたま別件で逮捕して同様に傷の手当てを受けている罪人の様子を見にきた女子軍警に病院職員が異変を告げたため。この軍警は隣の部隊に急報、応援隊の出動を要請した。
 一味が目当ての病室にたどり着く前に警官隊が到着銃撃戦となった。医師および職員ならびに二十五人の外来患者はいっせいに床に伏して難を逃れた。
 一味は逃亡を始めた。一人は散弾銃を発射しながら車に乗り込んだところを警官に射殺された。散弾銃弾は外で包囲していた女子警官の手首に命中した。もう一人は救急車に衝突して動けなくなった所を逮捕された。さらに軍警は一味五人がバスに乗り込んだのを見て追跡、逮捕した。残り十一人は逃亡したが、軍警では一人残らず逮捕すると意気込んでいる。

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