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準備すすめるリオ、ミナス=百周年=式典や日本庭園の建設=皇室のご訪問にも期待

2006年12月15日付け

 ミナス、リオでも着々と――。ブラジル日本移民百周年、日伯交流年を迎える二〇〇八年に向け、リオデジャネイロ、ミナス・ジェライス両州でも、準備が進んでいる。リオでは〇八年六月に州議会で記念式典を実施、同じ月にミナスでは州都ベロ・オリゾンテの植物園内に建設する日本庭園のイナウグラソンを予定している。両州ともに、地元日系団体を中心とした組織委員会が計画を進めており、その他の記念事業をあわせ青写真が固まりつつあるようだ。


BHに日本庭園建設
日本週間の実施も
ミナス


 ミナス州では〇四年から、州都ベロ・オリゾンテのミナス日伯文化協会(馬場直哉会長)と州内の十四日系団体を中心とする準備委員会が記念事業の検討を進めている。
 目玉はベロ・オリゾンテ市営同植物園内に建設を予定している日本庭園。五千㎡(うち水面千三百㎡)の敷地に茶室や石庭、人工滝などを設置する大きなプロジェクトだ。最初に決まっていた庭師が急逝するという出来事も起きたが、今年十月に新しい庭師が決まったという。
 庭園内には造型作家のMaximo Soalheiro氏の設計による百周年記念碑も建設される。庭園は〇八年五月の完成を予定。翌六月に開園式を行う予定で、皇室関係者の出席にも期待を表わす。完成後、庭園はベロ・オリゾンテ市に寄贈されることになっている。
 ミナスでも同州移民の歴史を記録する作業が進んでいる。記念誌のほか、ビデオやDVDによる記録も行われている。
 文化イベントでは日本週間や日本食フェスティバル、各種のスポーツイベント、また州内日系団体の交流事業などを予定。実施会場として、現在、ミナス文協会館で講堂の建設が進んでいる。
 同委員会では今後、ルアネー法の適用などとあわせ、資金調達活動を進めていく考えだという。

記念式典は6月に
「日本プラザ」構想も
リオ


 「リオデジャネイロ州ブラジル日本移民百周年祭実行委員会」(委員長・鹿田明義リオ州日伯文化体育連盟理事長)は州知事を名誉総裁にリオ日伯文体連、日伯文化協会、日系協会、リオ商工会議所などで組織。在リオ日本国総領事館も協力している。
 州議会での記念式典は〇八年六月に実施。仏式とあわせた先没者追悼法要ミサ、移住功労者の表彰なども予定されている。
 式典開催は二十四日を予定しているが、同委員会で現在皇族関係者の出席を要請していることもあり、確定はしていないという。
 記念事業では、リオ州日本移民史の編纂のほか、〇八年にはマラカナン球場での日伯サッカー交流戦や農産展、ペトロポリス公園での桜・イペー植樹、各種日本文化関連イベントを計画中。また、浜松市との大凧挙げ祭り開催に向けた準備も進んでいる。同年に寄港が予定される海上自衛隊の歓迎式典なども実施する計画だ。
 一方で、市内フラメンゴ公園内の施設を整備して、多目的ホールや五重塔などを備えた「日本プラザ」にする構想や、裏千家茶の湯デモンストレーションと生け花、書道、着物などの展示会を実施する案も出ているが、行政側との交渉や資金調達など、今後の進展を待つことになる。