東西南北

2006年12月8日付け

 航空管制トラブルによる全国の空港の離着陸遅れで、乳児と女性が六日、臓器移植手術の機会を失った。サンパウロ市内の病院に入院中の一歳男児は、サンパウロ州サンジョゼ・ド・リオ・プレット市から運ばれた肝臓の一部が二時間遅れて到着し、手術に間に合わなかった。またリオデジャネイロ市在住の女性(32)はミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテ市で臓器(腎臓)が見つかったが空輸に適当な便がなく、四年間も待ち望んだ移植手術は見送られた。
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 サンパウロ市ジャルジン・パウリスタ区トリアノン公園内で六日朝、非番のイベリア航空パイロット(54)が十三歳の少年にオーラルセックスを強要した容疑で付近を見回っていた市民警備員らに現行犯逮捕された。時間を尋ねられた後、茂みに連れて行かれた少年は、容疑者が武装していると思い、抵抗できなかったと証言。
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 サンパウロ州リベイロン・プレット市で六日、十六歳の少女がやせ薬の副作用とみられる心臓発作で死亡した。身長一六七センチ、体重九五キロの少女は子供のころから肥満で、医師の指示に基づきやせ薬を服用していた。母親は診療ミスと訴え、医師は少女が無意識のうちに薬を乱用していたと主張している。
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 一昔前は欠航により出航が翌日に延期されると、航空会社は一夜を過ごすキンキラのホテルを用意して伊勢海老の豪華な夕食とモエ・シャンドンを提供した。四日の便は、搭乗直後に出る朝のコーヒーがなし。腹を空かしたが、昼食もなく断食。夜はホームレスのように地面でゴロ寝。飛行機も奴隷船の時代に入ったらしい。