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28年ぶりの大雨記録=市民6千人に避難強いる=サンパウロ市

2006年12月2日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】サンパウロ市で三十日まで六日間にわたり降り続いた集中豪雨により、十一月度の降雨量は二三〇・七ミリとなり、一九七八年以来、二十八年ぶりの大雨を記録した。
 この爪跡で二三〇カ所で出水し、渋滞の因となった。また、二二三カ所の住民六〇〇〇人が避難を余儀無くされ、河川周辺の三万一〇〇〇人が危険地区と指定されて立退きを命じられた。中には十二日間にわたり警戒令が出された地区もあった。
 注意報が最も発令されたのは南部と西部で、南部のパレリェイロス区は雨量が四九・五ミリ(一ミリは一平米当りの一リットル相当)、カペラ・ド・ソコロ区は四九・四ミリ、西部ではピニェイロス区が四五ミリで被害が甚大だった。
 カサビサンパウロ市長は、災害対策は実施してあると宣言しているものの、住民の大半は信じていない。ビラ・コルディロ区のショッピング・モルンビー周辺の住民は、降雨の度に水浸しになることから、降雨が始まると車のクラクションを鳴らして住民に少なくとも街路の車を避難させる行動を取っている。これまでに数度も車が水に押し流されているからだ。
 いっぽうでリオデジャネイロ州ノーボ・イグアス市では、緊急事態を発令すると同時に軍隊の救助隊派遣を要請した。同市では集中豪雨で二人が死亡、一一八人が避難、五十六人が家屋倒壊の被害にあった。