【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】ブラジル地理統計院(IBGE)は二十四日、二〇〇五年一月に就任した全国五五六四市の市長の党派別白書を発表した。
それによると、〇四年の選挙で選出されて就任した市長のうち、再選続投は一五九一市で二八・六%にとどまり、残り七一・四%の三九七三市は新顔の登場となった。二〇〇〇年の選挙では四〇・九%が再選組だったことから、〇四年の再出馬組は不評だったことになる。この中にはサンパウロ市のマルタ元市長が再選を阻止されたのも含まれている。
党派別ではブラジル民主社会党(PSDB)と自由前線党(PFL)が絶対数で二位と三位を維持したものの、市長の座を失った割合が最も高い。PSDBは二七・四三%の減少、PFLは二七・六九%だった。
逆に躍進したのが労働者党(PT)で八六・一七%の上昇となった。この原因として市政は連邦および州の援助に頼っており、とくに連邦政府の交付金でやりくりしていることから、与党のPTが中央に顔が利くことが評価された。しかし実数では二〇〇〇年選挙の二一七人から四〇四人に増加したのみで、絶対的とは言えない。
〇五年の主な市長分布は(カッコ内は前期)トップが二期連続でブラジル民主運動党(PMDB)の一一六〇人(一一三二人)、PSDBが八六三人(一〇九八人)、PFLが七五一人(九五九人)、進歩党(PP)が五二九人(五六一人)、ブラジル労働党(PTB)が四〇四人(四二七人)、PTが四〇四人(二一七人)となった。
女性市長は前期の六%から八・一%へと上昇、汚職のないクリーン政治を前面に打ち出したのが受けた。地域別では北東部が三・六%と最も高く、ウーマンパワーを見せつけた。
全国市長白書を発表=PT躍進、7割が新顔
2006年12月1日付け