2006年12月1日付け
今年三月、内容に間違いが多いとして閉鎖した広島市移民デジタル博物館。すでにハワイ、アメリカ、カナダに関しては再公開を始めているが、ブラジル、ペルーは「工事中」となっている。
市は、内容の確認をお願いする手紙を日ポ両語で今月十五日に送っており、担当者は、「早期復旧を目指したい」としている。
しかし、資料収集時の二十数年前の住所であるため、転居などの理由で宛先に届くには、相当の時間がかかることは必至だ。
今回送ったのは五十七人だが、「多くの寄贈者が鬼籍に入っている」と広島県人会関係者。次世代の家族がどう対応するかが、鍵になってくるだろう。
百周年を前に移民の記録を残せ、の声も高い今、歴史を残すことの難しさと重要さを考えさせられた。(剛)