今回の統一選挙で再選を果たしたパラナ州選出の西森ルイス連邦下議(65、PR)が9日、報告のため来社した。日伯外交樹立120周年、パラナ州日本人入植100周年、兵庫とパラナの州県姉妹提携45年と節目が重なる2015年を控え、「これまで以上に日伯関係の強化に貢献したい」と強い意気込みを見せた。
前回は約7万票だったが、今回は10万票超まで伸ばした。州内17位という結果に、「今までやってきたことを認められた証。増えた分、期待や責任も大きい」と表情を引き締めた。
今年8月に来伯した安倍晋三首相とは、ブラジリアで面会する機会があり三点を頼んだ。日本の伝統文化や日語教育を今後も後世に継承するため、「日系社会を日本の一部と捉え予算を組んでほしい」と直訴し、「好感触を得た」と報告した。そのほか「関税撤廃や在日日系人にも気をかけて」とも伝えた。
新任期中の取り組みとして、日伯関係強化や農業発展以外に、「全日制の教育制度」「社会平等」というブラジル社会が克服すべき課題を掲げた。来年4月後半には、パラナ日伯友好経済使節団の訪日も予定する。
西森氏が現在所属するPR党は、連邦レベルではPT連立与党だ。でも西森氏は、長年所属したPSDBからPRに送り込まれ、同党をパラナ州ではPSDB連立側に引き込んだ経緯があるだけに、大統領選では「断然アエシオを応援します」と公言する。
現在拮抗する大統領選の行方に、「こればっかりはやってみないと分からない」と前置きした上で、「PT政権はやれることをやった。そろそろ交代する時期では」との見解を示した。「いずれにせよ来年は大統領訪日が実現するはず。16年リオ五輪には、東京五輪への引継ぎに首相が来伯するため、濃い時期を迎える」と友好促進に期待した。
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