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エタノール輸入倍増か=干ばつで原料生産減少し

 コンサルタント会社のダタグロが23日、14/15農年のエタノール輸入は前農年より倍増の見込みと発表と21日付エスタード紙が報じた。
 同社では、中西部から南部は1億8千万リットル、北部と北東部は4億2千万リットルを輸入すると見ている。昨農年のエタノール輸入量は、6千万リットルと2億5千万リットルだった。
 プリニオ・ナスタリ社長によると、今農年のエタノール輸入は既に始まっている。国内のサトウキビ生産の90%を占める中西部から南部での需要の増加は、干ばつでサトウキビの収量が大幅に落ちた事が原因だ。
 同地域での今農年のエタノール生産量は、前農年より6・14%少ない240億リットル程度と見られている。サンパウロ州サトウキビ加工業者連合(Unica)によると、中西部から南部にかけてのサトウキビ加工工場の内、22は既に操業を停止。昨農年はこの時期に停止していた工場は6だった。
 収穫期と収穫期の間も長くなるため、ダタグロではエタノール価格が現行より10%程度値上りする事も見越している。ナスタリ氏は「端境期は最高12%値上りすると考えているが、例年を極端に上回る事はない」と見ている。
 中西部から南部にかけての来農年のサトウキビ生産量は、今農年と同じかやや少な目の2910~3130万トンと見られている。この予想が的中した場合の砂糖の生産量は09/10農年以来となる2860万トン程度で終る見込みだ。