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刑務所訪問の母親死亡=息子の遺体を見て倒れる

 ゴイアス州ゴイアニア郊外のアパレシーダ・デ・ゴイアニア刑務所で23日、いつものように息子を訪問した母親が、息子の死を知らされ、遺体と対面した途端に急に倒れ、死亡するという事件が起きた。
 死亡したのは41歳のエメルソン・アパレシード・ダ・シウヴァ容疑者とその母のマリア・ナザレさん(71)だ。
 エメルソン容疑者の死因は窒息死で、首を絞められた形跡があった。ゴイアス州刑務所運営法務局は、同容疑者が死に至った経緯とその死に関与した人物の割り出しに努める事を約束した。
 エメルソン容疑者とマリアさんの遺体は、24日午後、アパレシーダ・デ・ゴイアニア市のジャルジン・ダ・パス墓地に葬られた。
 エメルソン容疑者は元軍警だが、薬物依存のせいで解雇された。8月11日に麻薬密売疑惑で現行犯逮捕されたが、弁護士は、同容疑者が所持していた麻薬は個人使用目的のもので、密売者ではないと訴えていた。
 遺族によると、エメルソン容疑者は元軍警だと知った収監者達から「殺してやる」と脅迫を受けており、8月19日に暴行を受けて骨折や内出血を起こし、刑務所内の医療施設に入院。先週やっと退院して、他の囚人達と同じ房に戻ったばかりだった。
 エメルソン容疑者の弁護士であるエリオ・ブエノ氏によれば、同容疑者は入院中、暴行を加えたのは人物は3人いた事を伝え、もっと安全な場所に隔離して欲しいと要請する文書を刑務所の担当者に送付していた。エリオ弁護士は、エメルソン容疑者の死は避け得たはずで、刑務所内のシステムや司法上の扱いに問題があると指摘したが、州当局は、エメルソン容疑者は元警官や警官の子供達を収監するための場所におり、別の場所に移す必要はなかったはずだと弁明している。(24日付G1サイトより)