2006年11月30日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】先週末からサンパウロ市を襲っている集中豪雨で、今年は例年より一足早い雨期を迎えた感があるが、市当局の水害対策の遅れに非難が集中している。
カサビサンパウロ市長は今年一月に四カ所に排水溝(貯水プール)の建設を発表、予算二二〇〇万レアルを計上した。しかし、一向に工事が行われず、来年にずれ込むことになった。予算も一三七〇万レアルに削減され、手持ちぶさたの状態となっている。
市内で最も被害の大きいピラジュサラ川の周辺では、昨年の時点で建設予定地を決定したにもかかわらず、いまだに工事に着手されていない。市当局によると、土地買収交渉と住民の立ち退きに時間がかかっているという。
市当局によると、現在市内十六カ所に排水溝がある。総収容量は四四三万平米で、今回の集中豪雨では十三カ所がフル稼動したとのこと。