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親族集って108歳を祝う=コロニア最高齢の浅見さん=子や孫ら87人に見守られ=県知事からも記念品

2006年11月25日付け

 日系コロニア最高齢の浅見重平さんが先月三十日、百八歳の誕生日を迎えた。今月五日には全伯各地から親族四十五人が一堂に会し、盛大にお祝いした。「百五十まで生きるのが目標」と以前話していた重平さん。この日はあまり話すことはなかったが、集合写真を撮るなどして大喜びだったという。
 インターネットサイトのフリー百科事典『ウィキペディア』によれば、現在の世界最高齢者は百十六歳の女性で、日本人の最高齢者は百十三歳の皆川ヨ子さん。いままでの男性の世界最高齢者としては、八六年に百二十歳で亡くなった泉重千代さんがいる。
 現在の世界長寿ベストテンには百十二歳が並ぶ。重平さんも百周年の二年後には、世界の十傑に仲間入りしそうな勢いを見せている。
 一八九八年生まれ、新潟県北蒲原郡笹神村出身の浅見さんは一九三二年にラプラタ丸で渡伯。サンパウロ、パラナ州の各地でコーヒーや綿栽培などを長年手掛けた。八九年からはサンパウロ市アクリマソン地区のアパートで五男の勇さんと生活する。移住した時は家族五人。現在は八人の子供と三十六人の孫、四十三人の曾孫がいる。
 長男の亮さんによれば、大相撲が大好き。いつでも相撲を観られるように毎日ビデオを録画している程で、「幕内力士のほとんどを知っている」。最近でも朝五時に起床してNHKをつけることがあるという。
 通算百冊は越える日記も八十年間続けている。日課のお経も五十年間欠かさず読んでいる。新聞にも目を通し、歌もよく作った。
 「短命の 両親(おや)の寿命を譲り受け 長生きしよう 子孫見つめて」は浅見さんが百四歳の時に詠んだ歌だ。
 今年六月の時点では、日課の散歩を続けていた。距離や回数は減っているが、今でも天気がいいときは近くの公園内を数百メートル歩くという。
 温厚な性格で、「過去のことをくよくよ悩むより前を向いて生きる姿勢が徹底している」と勇さんは話している。
 今月十九日におこなわれた新潟県人会創立五十周年記念式典には、体調不良のため出席できなかったが、泉田裕彦県知事から長寿のお祝いとして記念品が贈呈され、とても喜んでいたという。