【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】田舎や地方の個人経営の商店では日用品などの掛売り(ツケ)が常だったが、ここにきて大手スーパーや小売商が食料品の掛売りや分割払いに応じている。
電子製品や家電の月賦払いに始まり、その輪は自動車や建材にまで広がり、遂に食料品までが手持ちの現金がなくても購入できるようになった。商店によっては七十日後の支払い、金利なしの三回均等払いなどが出現、顧客争奪戦は熾烈さを増してきている。
サンタカタリーナ州で九つのチェーン店を有し、年商二億レアルのビステク社は、業界でも最長となる七十日後の支払いを始めた。これまでは同地区のライバルの六十八日だった。同社はブラジル銀行と提携、自社のクレジットカードを発行した。債務リスクは銀行が負い、同社は金融コストのほか、売上げ増に応じて一定率の成功報酬を支払う。
同社によると、これまでは先付け小切手が主力だったが、三%から三・五%のコゲ付きが出ていたことから、これを解消するのが狙いだったという。これにより、半年間で五%から七%の売上げ増を期待している。
スーパー大手のカレフールとウォール・マートも自社カードによる分割払いのサービスで売上げ増を図っている。カレフールでは先週から同社では初めての試みとなる食料品、化粧品、衛生用品の三回均等払いを始めた。ただし三〇レアル以上の購入に限る。これにより年末までに一五%から二〇%の売上増を目論んでいる。
ウォール・マートでは十月から自社カード払いを実行しており、一括払いだと四十日間の猶予があり、二回払いだと六十日間となる。とくに食料品は販売のスピードが重要だという。いずれも不払いリスクは銀行などの金融機関が負担するので価格に上乗せする必要がないと強調している。
日用品の掛売り始まる=支払いは70日後でOK
2006年11月24日付け