【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】一九八五年に三六・一%だった国内総生産(GDP)全体に占めるサンパウロ州の割合が、二〇〇四年には三〇・九%にまで低下したことが、ブラジル地理統計院(IBGE)の調査で明らかとなった。また、工業部門のGDPに占める割合も同期間に五二%から四〇%へと低下した。
サンパウロ州の経済牽引車としての地位低下は、経済の構造的変化と分散化による。北部や北東部地方で税制上の特典による新工場誘致で企業の移転が進んだことや、マット・グロッソ州始め中西部地方で農業開発が進展したことなどが背景にある。ここ数年間続いた低い経済成長がサンパウロ州に反映されたともみられる。
サンパウロ州を筆頭に、リオデジャネイロ、ミナス・ジェライス、リオ・グランデ・ド・スル、パラナ、バイーア、サンタカタリーナ、ペルナンブッコの八州がGDPの七六・一%を占めたが、パラナ州までの五州のGDPに占める割合は八五年の六六・三%から〇四年には六一・一%へと低下。逆に八位から十六位までの州の割合は一四・一%から二四・五%へと上昇した。
サンパウロ州は一人当たりの年間所得が〇四年に一万三七二五レアルと平均(九七二九レアル)の一・四倍となったが、全国ランクでは第三位に留まった。トップは連邦直轄区の一万九七〇一レアル、第二位はリオデジャネイロ州の一万四六三九レアルだった。
サンパウロ州の経済力が低下=GDPの30%を占める
2006年11月18日付け