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伯企業、ナノテクに進出=革命的新商品が続々登場

2006年11月15日付け

 【ヴァロール紙六日】ブラジルではフィクションと思われたナノテク(超微細技術)に、ブラジルの企業が乗り出した。防弾チョッキや引っかき傷が付かない塗装が施された自動車、超軽量で打力抜群のテニス・ラケットなどが市場に出まわっても、それがナノテク商品であることを知っている消費者は少ない。
 フランスのパリでは、顔に塗ると二十四時間肌に清涼感を覚えるブラジル製のクリームが評判を呼んでいる。在伯の韓国人縫製業者は、病原菌が浸入しない生地で病院用制服の仕立てを検討している。まだ市販されていない女性の除毛用布地、男性用セックス用品に企業が挑戦する。
 ナノの語源は、ギリシャ語のアノン(小人)から来ている。ブラジルはナノテクの処女地とされ、有望分野である。ブラジルでの先駆けはフィンランド系のナイキで、いち早くナノ商品を持ち込んだ。次は靴と足の摩擦を防ぐ空気のボールや、肌に張り付いて汗が出ない下着を売り出す。
 普通のラケットが二四〇レアルのところ、ナノラケットは三八〇レアル。値段は高いが、注文は殺到している。ナノ水着を着た水泳選手は、水の抵抗が少ないそうだ。ナノ商品が応用される分野は、水と接触する繊維や化粧品、プラスチック、衛生製品などと広い。ナノテクは、遺伝子組替えと同じように環境問題に関わる分野である。
 ナノカプセルは体内に必要な物質を挿入できる。便利であるが危険な商品でもある。男性の悩み解決商品や、足の悪臭や口臭を閉じ込める商品。女性の足を美しく保つ靴下や顔をいつも色白で柔肌に保つクリーム、脂肪を除去する物質など次々と新商品が登場する見通しだ。