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まだまだ高い伯の法人税率=平均34%、世界ランク17位

2006年11月10日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】ブラジル国内における法人税の課税率の高さは世界で一七番目となっている。世界的なコンサルタントのKPMGが例年発表している世界ランキングの今年分を一日に発表したもので、世界八十六カ国を対象とした。
 ブラジルは一七位にランクされたものの、平均課税率は三四%で、世界平均の二七・一%およびラテンアメリカ諸国の平均の二八・一%を上回る結果となり〃高率〃の部類に属している。国際競争力を培うために、課税率の引き下げが世界的な傾向となっている中で、ブラジルはそれに逆行している。
 世界の平均は一九九三年に三八%だったのが、十四年を経て二七・一%へと引き下げられた。これに対しブラジルは、九八年が二五%だったのが九九年に三三%、二〇〇〇年には三七%と最高となったものの、〇一年には三四%に戻して現在に至っている。
 ラテンアメリカ圏内ではチリ、メキシコ、ウルグアイの後塵を拝するが、アルゼンチンとコロンビア(ともに三五%)よりは優り、ベネズエラと肩を並べている。
 課税率の引き下げは企業にとって不可決だが、その国のインフラ整備が伴うことで効果が表われる。例えばアイルランドでは一九九三年、それまでの四〇%から一二・五%に引き下げたことで年間一二%の経済成長を見た。しかしスカンジナビア諸国に加えてポーランドやハンガリーが同様の措置を取ったため、海外からの投資が減少して国際競争力が低下している。
 これらの国では、マカオやオマーンが一二%となっているほか、リトアニア、レトニア、ルーマニア、チリ、キプロス、アイルランド、ハンガリーが一〇%から一九%となっている。
 世界先進国の中でもブラジルより高率が目立っている、アメリカと日本はそれぞれ四〇%で、ドイツは三八%、イタリアは三七%、英国は三五%となっている。