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秋篠宮さま無事ご到着=パラグアイ=日系人らが熱烈に歓迎

2006年11月2日付け

 【アスンシオン発】パラグアイ移住七十周年を祝い、秋篠宮さまが一日正午過ぎ、アスンシオン・ペティロッシ空港(大統領ターミナル)に無事到着された。直前まで小雨が続く悪天だったが、ご到着直前から太陽が射しはじめ、空港周辺に詰め掛けた日系人ら約九十人が日の丸の小旗を手に熱烈に歓迎をした。同地には約七千人の移住者・日系人がおり、この九月八日に七十周年式典を盛大に行ったばかり。同国へは一九七八年に両陛下が皇太子同妃時代に、八六年には常陸宮同妃両殿下が訪問されており、今回は二十年ぶりとなる。
 空港では、儀丈兵らが整列し、軍楽隊が両国国歌を勢いよく演奏して出迎え。パラグアイ政府からはラミナス外務大臣をはじめ、軍部の要人らも姿をみせた。
 出迎えにきた小田俊春パラグアイ日本人会連合会長はニッケイ新聞の取材に対し、「一世が待ち望んでいた皇室ご訪問、本当にうれしい。七十周年式典とちょうど重なるようにご出産があったので、半ばあきらめていました。パラグアイ日系人を挙げてお迎えするつもりで準備をしてきました」などと嬉しそうに語った。
 アスンシオン日本人学校の生徒十四人も日の丸をもって駆けつけた。その一人、青山歩乃果ちゃん(13)は「日本でも会えないのに、パラグアイで会えて嬉しい」と頬を紅潮させていた。
 いったん、大統領ターミナル内でお休みになり、すぐに出てきたところで、出口で待っていた日系人にお声をかけた。
 「こちらの方ですか」「何年在住されているのですか」などと気軽に声をかけられた。たまたま質問を受けた小松啓文さん(60)=アスンシオン在住=は「四十五年です」と答えた。その時の様子を振り返り、「お声をかけていただくとはまったく予想外。驚きました。気さくな方だと思いました」とその感想をのべた。
 その横にいた古川貞夫さん(73)=アスンシオン在住=は九月六日にご誕生された悠仁(ひさひと)親王に関して、「おめでとうこざいました」というと、「どうもありがとう、と返されました」と興奮冷めやらぬ様子で報告した。
 午後三時過ぎから市内中心部にある、国のために死んでいった人々を祀った英雄廟で献花をした。最初に両国国家が斉唱され、秋篠宮さまは廟の説明を受けたあと記帳された。
 「独立の家」(独立記念博物館)を視察され、記帳および記念メダルの授与、さらに大統領を表敬し、続けてその主催晩餐会に出席された。
 翌二日には〃日本移民発祥の地〃ラ・コルメナ移住地や、アスンシオン日本人学校を視察され、夜には在留邦人・日系人による歓迎会に。三日は青年海外協力隊とのご懇談および活動、同市中央卸売市場、日本パラグアイ学院、ニホン・ガッコウなどを視察される予定。
 四日正午にはパラグアイを出発し、チリ、ニュージーランドなどにも立ち寄り、七日に帰国される。