カロン文化体育協会(ACREC、池森順治会長)の創立五十周年式典が十一月十二日午前十時から同会館(ビラ・カロン区ヌネス・バルボア街二九九番)で開かれる。池森会長と二ノ宮春男幹事が案内のため来社、来場を呼びかけた。
カロン文協の前身は、一九三四年一月に渡伯した岐阜県吉城郡細江村出身の故北村米蔵さんによって始まった。
北村氏は、ミランドポリス市の「ビラノーバ日本語学校」を皮切りに「アラサツーバ明星学園」や「コチア日本語学校」で教師を務め、五十年には、ビラ・カロン、デンチスタ、バレット地区に、「明星学園」を開校。当時、土木技師だった久万浩氏と出会い、ともに青少年育成に情熱を注いだ。
五四年に青年会として「カロン体育協会」を設立。池森会長「当時、青少年を集めて日本語の教育ほか野球の指導を行った北村氏と久万氏に対する父兄の信頼は絶大だった」と話す。
五六年、同二人をはじめサクラ醤油の創業者、中矢末吉氏を含めた有志たちによって「カロン文化体育協会」が発足。登録日は八月五日とされている。
その後、「日本移民渡伯五十周年祭典」から会館の建設基金として補助された三十コントスを土台として、六三年に、五千コントスで一一〇〇平方米の敷地を購入、待望の会館の建設を果たした。六四年三月二十八日には、当時の田付七太大使も出席して定礎式が行われている。
その七年後の七〇年一月に会館の第二期工事が完了、総額約十七万五千クルゼイロスの資金を費やした会館が今に到る。現在の会員数は七五十家族。
式典には、ビラ・カロンなど近郊の沖縄県人会支部、日系団体関係者なども出席。約五百人の参加が見込まれている。式典の後は記念の昼食会。午後からは歌や踊り、神楽などのショーも行われる。
記念式典を前に池森会長は、「式典に参加していただく皆さんと共に、五十周年の節目の年を盛大に祝いたいです」と話し、来場を呼びかけた。
カロン文協50周年=十一月に記念式典
2006年10月28日付け