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ブラジルは砂糖王国=国際市場の半量を占有

2006年10月27日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】ブラジルは二〇一〇年までに、全世界の砂糖の半量を供給することになり、名実ともに砂糖王国の名を欲しいままにする。
 砂糖市場分析で国際的権威のイギリスの機関シュガー・オン・ラインが発表したもので、現在ブラジルの輸出は一七〇〇万トンで国際市場の四〇%だが、二〇一〇年には二四〇〇万トンとなり占有率は五〇%となるというもの。
 この背景には、ヨーロッパ諸国の砂糖メーカーへの政府補助金制度の打切りがある。打ち切りは、ブラジル政府が違法だとして国際貿易機構(WTO)に提訴して認められたもの。これによりヨーロッパからの砂糖輸出は競争力を失い、来年は五〇〇万トン減少すると見られている。これはブラジル産品で肩代わりされる。
 世界の砂糖生産は過去数年間、需要に追いつかない程の不足の状態が続いた。アジアの生産不振とブラジルでのエタノール生産への転換が原因だった。
 しかし、今年に入り一転して二一〇万トンの供給オーバーとなった。世界の総生産は一億五四六〇万トンで、昨シーズンの四八〇万トン増となった。この反動で国際価格が下落して、懸念材料となっている。五月の時点では、史上最高のトン当たり五〇〇ドルまで高騰した。