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警察庁統計=ブラジル人強盗犯が減少=薬物検挙は増加傾向に

2006年10月27日付け

 日本の警察庁は今月、今年一月から九月の犯罪統計を発表した。統計によれば、同時期に重要犯罪・重要窃盗犯で検挙された来日外国人(永住権所有者などいわゆる定着居住者以外の在日外国人)は前年同期の八百八十四人から七百四十四人に減少。ブラジル国籍者の検挙人数も百九十八人から百五十五人に減少した。
 今年一月から九月の間に重要犯罪(殺人、強盗など)、重要窃盗(侵入盗、自動車盗)で検挙された来日外国人は七百四十四人。強盗、侵入盗での検挙が大半を占める。
 国籍別で最も多いのが中国籍者で二百七十一人。ブラジル国籍が二番目で百五十五人。そのうち、強盗での検挙人数が前年同期の七十六人から四十八人に減少した。
 その一方で侵入盗、自動車盗は前年並みで、中でも自動車盗では検挙者五十四人と全体(百九人)の中で比べ飛びぬけて多い。

ブラジル人少年検挙が減少

 同じく警察庁が八月に発表した今年上半期の「来日外国人犯罪の検挙状況」によれば、一月から六月の来日外国人検挙総数(刑法犯、特別法犯あわせ)は九千五百十六人で、前年同期から一一・九%(千二百八十四人)減少。
 ブラジル国籍者の総検挙人数は六百四十七人で前年同期から微増しているが、少年犯罪については人数減少の兆しが見られる。一月から六月の間で検挙されたブラジル人少年は昨年同期から四割減って百二十人。国籍別では依然最も多いが、減少率も最も高い。
 同統計ではまた、上半期に薬物事犯にからんで検挙されたブラジル国籍者は七十五人と、前年同期から二十二人増加したことも分かっている。検挙者のうち五十五人は覚せい剤事犯によるもの。外国人検挙者全体(三百人)の四分の一を占める。
 薬物事犯で検挙されるブラジル籍者は〇二年の百六十四人(年間)が〇四年には九十九人と減少傾向にあったが、昨年は再び百二十一人と増加している。