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催物が相次ぐサンパウロ市=観光マネーで業界に潤い

2006年10月20日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】サンパウロ市に時ならぬカーニバルの訪れ?連続してイベントが催される今週、観光客三八万人がサンパウロ市を訪れると見込まれ、カーニバルを思わせるような賑わいで、ホテルやレストランの観光業界はもとよりみやげ品店、ショッピングなどは観光客相手の一年のかき入れ時を迎え活況を呈している。
 イベントは七日から開催中の「サンパウロ・ビエンナーレ」が幕開けとなった。これは現代美術分野で最大の国際展の一つで、イビラプエーラ展示場で世界各地のアーチスト一二〇人が出展し、十二月十七日まで開催される。市観光局によると期間中一〇〇万人の入場が見込まれ、このうち一五%は観光客(二〇%が外国人、八〇%が国内他都市)で、これらが落とす観光マネーは九九〇〇万レアルと見込まれている。
 さらに自動車愛好家にとって見逃せない国際モートショーが十九日から開催している。会場はアニェンビー展示場で、一四〇社が出展、三〇台のモデルの車が展示される。期間は二十九日までで、入場は五〇万人が見込まれている。このうち外来客は三〇%(九〇%が国内、一〇%が海外から)で経済効果は五五五〇万レアルと予想されている。
 これに加えて二十日から二十二日には、インテルラーゴス・サーキットで自動車F1レースが開かれる。レースは二十二日で、スペインのアロンソ選手が優勝を決めるか、歴代チャンピオンのドイツのシュマッハー選手が有終の美を飾って引退するかが注目されている。入場は一〇万人で、経済効果は一億四〇〇〇万レアルが予想されている。
 まだある。シネマファン待望の国際映画祭がイビラプエーラで二十日から十一月二日まで開かれる。五〇ヵ国の三五〇本の映画が上映される。入場は二〇万人が見込まれ、うち一〇%がサンパウロ市以外の観光客(九五%が国内、五%が海外)で経済効果は一〇〇〇万レアルと見られている。ホテルやレストラン、タクシー業界は大わらわの状態で嬉しい悲鳴をあげている。
 サンパウロ市最大のホテルのホリディ・イン・アニェンビーでは七八〇室の予約が入っており、通常の従業員一八〇人を二七〇人に増員した。ジャルジン区のレストランで収容人員を拡大し万全の体制を整えている。タクシー運転手は一年のかき入れ時とあって、徹夜も辞さないと意気込んでいる。