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農畜産品の輸出が好調=九月度は史上最高=諸々の悪条件をはね返す

2006年10月11日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】外国為替相場の不安定な推移に加え、外国諸国の牛肉などの輸入規制に始まる諸々の悪条件に直面しながらも、農畜産品の輸出は九月度、史上最高を記録した。
 農務省が九日に発表したところによると、今年一月から九月までのアグリビジネスの輸出累計は三六〇億六一〇〇万ドルに達し、この期間で過去最多となった。昨年の同期は三二四億八一〇〇万ドルで、今年は二七%の伸長となった。
 これにより今年の貿易黒字は三一二億七七〇〇万ドルとなり、これまた史上最高となった。昨年同期は二八七億一八〇〇万ドルだった。
 これを受けてピント農務相は、これまでの一一%上昇ペースが崩れなければ、年内の輸出は四八〇億ドルに達するとの見方をしている。また貿易黒字は、四一〇億ドルないし四二〇億ドルとの見込を示している。昨年のアグリビジネスの輸出は四三六億ドルで、貿易黒字は三八四億ドルだった。
 さらに同相はこの現象に対し、ドル相場の不透明さ、及び牛肉の規制や鶏インフルエンザによる鶏肉の需要減少などから、アグリビジネスには暗雲が漂ったものの、これらの悪条件を見事にはね返したことを強調している。
 コモディティとくに砂糖とアルコールの国際価格の高騰が追い風になったと語っている。九月度のアグリビジネスの貿易黒字は三六億八五〇〇万ドルで、単月での過去最大となった。昨年同月は三四億九〇〇万ドルだった。
 輸入は四六・四%増の六億一〇〇万ドルで、主な物は綿花(六一〇%増)、乳製品(九九・三%)、小麦(八一%)、米(六七・二%)、生ゴム(三七・六%)だった。
 輸出は四二億八七〇〇万ドルで、昨年同月の三八億二〇〇〇万ドルに対し、一二・二%の増加を見た。砂糖の価格は、国際市場が五〇%の高騰となったのを受けて三九・二%の上昇となった。アルコールは数量で三四・五%増、価格で六三・五%増となった。このほかコーヒー、茶が四八・九%増、穀類や粉が二六九・九%増、タバコが六二・三%増となった。
 いっぽうで貿易局が九日発表した数字によると、十月第一週の国全体の貿易黒字は一一億二九〇〇万ドルとなった。これにより今年の累計は、三五一億三一〇〇万ドルとなった。輸出総計は一〇三八億二七〇〇万ドルとなり、政府目標の一三五〇億ドルに余すところ三二億七三〇〇万ドルとなっている。昨年同期と比し、輸入が二三%増、輸出が一五・九%増で、輸入が上昇志向にあることを示している。