【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】大統領選の決選投票に備えるアウキミン陣営は四日、ガロチニョ前リオ州知事を迎え入れたことで陣営内に生じた亀裂を修復するためPSDB(民主社会党)とPFL(自由前線党)、PPS(社会大衆党)などの幹部が収拾作戦を展開した。
問題の焦点は、前知事とはライバルであり同陣営のリオ支部長を努めるマイア・リオ市長(PFL)とフロサルド知事候補(PPS)の説得工作だ。市長は支部長辞任を表明し、知事候補もアウキミン支持の旗を降ろした。
マイア市長の説得には、アウキミン候補の副大統領候補としてコンビを組むジョルジェ氏(PFL)が臨む。フロサルド候補には、PPS党首のフレイレ下議が火消し役をかった。アウキミン候補も政治的協定は、誰とも行っていないと宣言しており、発言は妙な方向へ動き出した。
来る者拒まずと宣言したアウキミン候補は、ガロチニョ前知事と共に演台に立つことはないと述べた。しかし、前知事はブラジルの新教系宗教界に政治力と集票力がある。PMDB(民主運動党)内の根回しでも、実績がある。
リオ州では弱勢であったアウキミン票は、前知事の助力で挽回できると見られている。ルーラ大統領に流れた同州票の半分は、前知事の工作で取り返すという。しかし、リオ州のアウキミン陣営は、指揮者が二人になった。
アウキミン候補にとって政治協定は、国民との間で行うもので海千山千の政治家と行うものではないというのが信条らしい。ただ支持するものは、全て歓迎である。脛にキズがあるからと、支持を禁じることはないと同候補はいう。
ア候補「来る者、拒まず」=ガロチニョ現象収拾に奔走
2006年10月6日付け