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大耳小耳

2006年9月19日付け

 知り合いの女性が日本からブラジルを訪れた。訪れた、というのは適当でないかも知れない。というのも彼女は八歳までブラジルで育ち、十六年ぶりの〃帰国〃であったからだ。ポ語も言っていることは分かるが、話せないという。どんな感覚なのだろうか、と気になった。「日本で感じていた違和感がここでは無い」らしく、人間関係や時間の流れなどが妙に心地良いそう。三つ子の魂―というが、八つ子の感覚がどう蘇ってくるのか本人も楽しんでいるようだ。
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 先週サンパウロ総領事館で開かれた国費留学生の壮行会。「たまには喋りたくなる」とお得意の英語で留学生と会話したり、「各地にある〃方言〃を覚えてきてほしい」と方言を真似て笑いを取る西林総領事。始めは緊張気味だった留学生たちもすっかり和んだ様子だった。帰りには自ら握手を求めに行く姿も。総領事のユニークさで、日本人の印象も良くなった?
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 ブラジルメディアの報道によると、先々週、サンパウロからロンドリーナに向かう飛行機内で、日系人と思われる男性が離陸前にトイレに閉じこもるという事件が起きた。最後は連警に引きずりだされたが、このためフライトはキャンセル。連警によればこの男性は二十歳。日本から戻る途中だったといい、「何かに追われている」と話していたという。デカセギ帰り?だとしたら気の沈む話だ。
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 日本相撲協会が十七日、秋場所の新序出世力士五人を発表した。ブラジルから友綱部屋に入門したリカルド・スガノさんのしこ名は「魁聖」、〃聖〃はサンパウロの意か。十一月の九州場所から番付にしこ名が載るそうだ。