サントス厚生ホーム(斎藤伸一ホーム長)は、三日、春祭りを開催した。入場料を払えば食べ放題。正午過ぎには料理を取るために、入り口付近にまで続く長い列ができた。ホーム内では琉球太鼓、花柳流の日本舞踊や入居者によるコーラスが披露され、来場者を楽しませていた。
三十年以上続く、同祭り。「魚」に関連させて「えびす祭り」という呼び名だったのが、今は「春祭り」として親しまれている。
来場者は三百五十人と平年より少なめだったが、百キロ分のマグロを刺身に使い、天ぷら、やきそば、おりぎり、炒め物やつけものなど数々の料理が並んだ。
金星クラブのメンバーが材料を持ち込んでシュラスコを振る舞い、他にも野菜や氷が祭りのために寄付された。サントス日本人会や、サンビセンテから駆けつけた人、沖縄県人会の関係者など、多くがボランティアで手伝いに集まる。
サントス日本人会会長の遠藤浩さんは、「皆でやらなきゃという気持ちで動いています」と話し、ホームで働くミツコさんは「それぞれがグループに分かれて動いて、台所に負担をかけないようにしてくれる」とうれしそうだった。
サンパウロからは、援協の用意したバス二台で約八十人が参加。「私もお世話になるかもしれないから」と、初めてホームを訪れた小野みつ江さん(85)は「楽しかった。(ご飯も)おいしかったですね」と満足そうに笑顔を見せていた。
ボランティア、活動めだつ=厚生ホーム「春祭り」成功
2006年9月16日付け