ブラジル日本都道府県人会連合会の臨時代表者会議が六日午後五時から文協ビル会議室で開かれた。先月三十一日にブラジル日本移民百周年記念協会執行委員長に就任した松尾治会長が、委員長就任の経緯を説明するとともに、県連執行部、県人会に事前の説明なく就任を受諾したことを謝罪した。出席した県人会代表からはあらためて説明を求める声のほか、県連会長との兼務が困難として休職すべきとする提案も上がった。
「皆さんにおわびを申上げたい」。会議冒頭マイクを持った松尾会長は、執行委員長への就任要請から決断までの時間が限られていたこと、話の性格上内密に進めなければならなかった事情を説明しながらも、執行部、県人会に対して事前に説明しないまま就任要請を受けたことに謝罪の意を表わした。
同執行委員会広報担当の遠山景孝氏から委員長就任要請を受けた時「最初は『自信がない』と答えた」と説明する松尾氏。だが「シンかノン。シンでなければ問題解決にならない」と言われ就任を決断した経緯を説明した。
県連に相談なく委員長就任を受けたことを謝罪しながらも、「常々、百周年は皆でやらないといけないと考えている。皆さんの協力が不可欠です。今日の説明とお詫びで理解してほしい」と語り出席者に協力を求めた。
委員長就任後はじめてとなる代表者会議。出席者からは厳しい意見も聞かれた。
福岡県人会長の役職を含めれば〃三足のわらじ〃。さらに、昨年の県連フェスティバル会計は未承認のまま、加えて裁判まで抱えている連合会。出席者の声の多くが、百周年の重要さを認めながらも、県連会長と兼務することに疑義を呈するものだった。
松尾氏は「受けた以上はやるつもりだが、県連をないがしろにはしない。県連や県人会の理解と協力を得てやっていきたいと考えている」と説明。「皆が協力していかないといけない」と強調する。
そして「百周年は日系社会にとって一番大切な事業。不成功に終ったら、日本、ブラジル政府に対してもブラジル社会に対しても、ブラジルの日系社会皆の責任であり、恥になる」と委員長就任の決意を表わした。さらに、協会内の委員会活動に対し、各県人会からも参加可能な人の名前を挙げてほしいと協力を呼びかけた。
職務の兼任については、当面両立する考えを示したが、これに対して複数の出席者から、県連会長を休職して委員長に専念すべき、とする意見が上がり、最終的に執行部で検討することに決まった。
会長休職求める声も=松尾氏の委員長就任受け=県連臨時代表者会議
2006年9月9日付け