ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 下院、秘密投票禁止を承認=汚職議員追放に大きく前進

下院、秘密投票禁止を承認=汚職議員追放に大きく前進

2006年9月7日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】下院は五日、上下両院、州議会、市議会で行われるすべての表決で秘密投票を禁じるとした憲法改正案を、第一回表決で、賛成三八三、反対〇、棄権四で承認した。
 救急車納入をめぐる汚職で議会調査委員会(CPI)が議員権はく奪を求めた下議六十七人のうち、二十八人は表決を欠席、三人は棄権票を投じた。
 第二回表決は十月の総選挙後に行われる見込みで、承認されれば同案は上院での審議、二回の表決を経て下院に戻される。上院で修正があれば、下院は再び修正案に対して表決を行い、承認後に同案は公布、施行される。
 反対票はなかったが表決前には、上下両院議長と執行委員の選出には秘密投票を維持するという、レベーロ下院議長と各党リーダーが結んだ協定を与党労働者党(PT)が破棄し、他党もPTの後に続く波乱があった。
 上院では、公開投票は議員権はく奪だけにしぼるべきで、すべての表決を公開投票とする点に反対の声が挙がっており、今回承認された内容の承認は、紆余曲折が予想されている。
 秘密投票については、裏金汚職に関与したと下院倫理委員会が議員権はく奪を決めた議員ら十一人のうち、八人が本会議ではく奪を免れたために問題視されていた。同委員会での表決は公開、本会議のそれは秘密投票だった。