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8月度の輸出入が過去最高=単月で貿易黒字とともに=レアル高への憂慮吹き飛ばす

2006年9月5日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】八月度の輸出及び輸入は活況を呈し、経常収支での貿易黒字とともに単月における有史以来の最高の実績を記録した。単月での記録更新は七月に続き二カ月連続で、ドル安レアル高の影響で輸出不振を憂慮していた関係者は安堵し、業界の暗雲を吹き飛ばす結果となった。
 八月度の貿易収支は四五億一五〇〇万ドルの黒字となったことで、今年一月からの累計は二九六億二八〇〇万ドルとなった。黒字は七月度の五六億ドルに引き続き今年二番目の記録となった。これにより過去十二カ月間の累計黒字は四六〇億ドルになったことで、産業開発省は先頃修正したばかりの年間黒字目標四二〇億ドルの上方修正を余儀なくされ、嬉しい悲鳴をあげている。
 八月度の輸出は一三六億四二〇〇万ドルで、実働日が二十三日間だったことで、一日平均の船積み実績は五億九三一〇万ドルとなった。これにより過去一二カ月間の累計は一三〇三億八七〇〇万ドルに達し、今年の政府目標である一三二〇億ドルの足元に及んだことから、目標額の上方修正をも余儀なくされている。貿易局の予想では、九月度は若干低めの一一〇億ドルで、一日平均五億五〇〇〇万ドルと踏んでいる。
 八月度の輸出伸長は鉄鉱石(プラス二二・五%)、原油(一四%)、粗砂糖(八五・六%)、パルプ(五三・五%)、鉄鋼半製品(二六〇%)、電話機(六九・二%)、自動車部品(二五・八%)に支えられた。逆にマイナスとなったのは、大豆(三・七%、鶏肉(一・九%)、自家用車(四・四%)、航空機(一〇・五%)などだった。
 いっぽう輸入は九一億二七〇〇万ドルで、一日平均の通関は三億九六八〇万ドルと、これまた八月度の最高記録を更新した。主な輸入は資本財(プラス一三・五%)、原材料(一九・八%)のほか、消費財が四八・九%の大幅上昇を見た。燃料や潤滑油は五・九%増で、これまでより少なかった。
 従来からの大口取引先のアメリカとヨーロッパ諸国への輸出はそれぞれ一〇・九%、七・一%と平均より落ち込んだものの、経営黒字は今年累計でそれぞれ六七億三〇〇万ドル、六二億八六〇〇ドルと大きく貢献した。南米南部共同市場向けは六九億八五〇〇万ドルだった。対中国の輸出累計は五五億七七〇〇万ドルで昨年同期比三五・八%増となり、経営黒字は六億九八〇〇万ドルにとどまり、未だ他国と比べて貿易規模が小さいことを示している。