多くの課題を抱える県連の会長に加え、百周年協会の執行委員会の大役まで引き受けた松尾治氏。「色んな人から引き受けるな、って言われたんですけどね…」と苦笑い。「三人よれば会を作る」コロニアだが、「出る杭は打たれる」ことも多い。再来年の百周年は日系社会の正念場。松尾神輿を支える「小異を捨てて大同につく」度量を持った担ぎ手が求められている。
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「エウザ」と呼ばれていたサギ女。近ごろチエテのバス・ターミナルに出没するらしい。手口(口上?)は「ムスコが日本へデカセギに行っているが、送金がちょっと途絶えている。田舎に帰るキップを買うのに少し足りない。貸してもらえれば…」。この女、色浅黒い太めの中年。日本語もポ語もこなす。おカネを貸した?サウーデ在住の女性が家に帰って周囲にこの話をしたところ「この辺でもやっているョ」。古めかしい言葉だが、神出鬼没らしい。注意を。
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五十周年を祝った沖縄県人会ビラ・カロン支部。今年は現在の会館ができて十五周年の節目にもあたる。最初の会館ができたのは一九六三年。湿地で軟弱な地盤に建てるため、大量の石や砂を運んだという。そして今、むき出しだった赤土はきれいに舗装され、往時の面影はない。五十年の歳月を、往時を知る人はどのように振り返っただろうか。
大耳小耳
2006年9月5日付け