ニッケイ新聞 2006年8月18日付け
兵庫県教職員日伯教育文化交流団(田治米政美団長)が、十七日に来伯。サンパウロ市内の学校、赤間学院、中央卸売市場(セアザ)などを視察。十九日に「第十七回日伯教育シンポジウム」に参加する。
八八年に「移民八十年祭」の記念事業として始まった同教育文化交流。今年は山内康弘県教育委員会教育次長(交流団筆頭顧問)、水岡俊一参議院議員(同顧問)をはじめ、小・中学校の教師、四十四人が参加している。
日伯教育シンポジウムのテーマは「人生にそなえて市民教育」。元サンパウロ州教育局長官のジョゼ・A・ピノッティ氏、サンパウロ大学法学部助教授のダルモ・A・ダラーリ氏をパネラーに迎え、互いが目標にしている教育改革の課題について具体的な内容を議論しあう。
「教育は続けることに意義がある。続けてきたことに誇りを持っている」と先発として十五日に来伯した山名幸一副団長。この十八年間に訪伯した兵庫県の教職員は約五百人にもなる。
交流団一行は、在伯中の八日間に、サンパウロ州教育長官ほか、兵庫県の姉妹州であるパラナ州知事、同教育長官、姫路市と姉妹都市であるクリチーバ市長らを表敬訪問、リオの視察旅行も行う。二十五日に帰国の途につく。
シンポジウム詳細=午前九時からCCP(パウリスタ教員団体)会館で。講演内容=「教育と社会」(ダラーリ氏)、「若者の社会自立とキャリア教育―日本の教育改革の課題から―」(桂正孝大阪市立大学名誉教授)、「現代日本の教育改革と学力問題」(長尾彰夫大阪教育大学副学長)、ピノッティ氏は内容未定。