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伯銀の純益、過去最高に=今年上半期=業界トップに踊り出る

ニッケイ新聞 2006年8月16日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十五日】ブラジル銀行の今年上半期の純益が前年同期比でほぼ二倍の三八億八八〇〇万レアルに達し、過去最高を記録した。また、民間銀行最大手のブラデスコ銀行の三一億三二〇〇万レアルを抜き、業界トップに踊り出た。
 今年上半期に少額融資を主要業務とする同行の大衆銀行は二六〇〇万レアルの損失を記録したが、それを計上した上での記録更新だった。
 純益が急増したのは、顧客に対する融資総額が前年同期比で一七・七%増加したこと、銀行各行が過去の資金運営を対象に課税クレジットを利用できる期間の五年から十年への延長を今年初めに通貨審議会(CMN)が決定したこと、同行行員の年金基金(Previ)との法廷闘争が和解したことによる。期間延長により一五億レアル、和解により八億八〇〇〇万レアルの増益となった。
 同行のマラニョン頭取は、純益増は融資の増加(前年上半期の九六一億レアルから一一三一億レアルへ)によると強調した。基本金利の低下分は融資の増加でカバーしたという。
 ブラジル銀行の純益大幅増により、最大株主の国庫庁は二週間以内にも一一億レアルを同行から受け取る予定。これは前年全体の一〇億八〇〇〇万を上回る。前年上半期は四億五三〇〇万レアルだった。
 国内五大銀行(ブラジル、ブラデスコ、イタウ、ウニバンコ、バネスパ)の純益は、ルーラ政権発足の年(二〇〇三年)六月から今年六月までの間に平均で一三二・五%増加した。ブラジル銀行は二六〇%増と最も増加率が高い。