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教育の改善と人材育成を=飯星さんが連邦下議に立候補

ニッケイ新聞 2006年8月15日付け

 昨年十二月までサンパウロ市ジャバクアラ地区長を務めていた飯星ワルテルさん(45、PFL)が連邦下院議員への立候補を表明し、十月の選挙に向けて活動を行っている。
 コチア青年を父に持つ飯星さんは、松柏学園で学び、大学では経営学を専攻。二年間のアメリカ留学を終え、その後、家族で事業経営を行ってきた。
 〇二年にサンパウロ州議員に立候補。四万五千票を獲得した。〇三年からサンパウロ商業会議所の副会長を務め、〇五年二月、ジャバクアラ地区長に就任した。
 下議として力を入れたいことは教育、税制、農業の三つ。教育分野では職業学校への投資を考える。「各省で分かれている助成金を一本化し、教育計画を立てた上で、専門性を身に付けた人材をつくる。職を見つけやすいし、これからの若者だけでなく、現在の失業者にも有益なこと」。教育の質の改善と起業家の育成も目指す。
 税制の改革は税の種類を削減、手続を簡略化するとともに、「税金についての情報を一般に広く啓発しなければ」と訴えた。
 また、「今、ブラジルの農家は苦しんでいる」と話し、「小さな農家を応援できるようにしたい」という。現在政府が行っている保証は不十分として不作の場合の農業保険に力を注ぎたい意向を示す。
 「ブラジル国として、日本の文化、経済など二国間交流から得るものは大きい。百周年は大きなチャンスになる」とし、「日本とのつながりを強くしていくことが日系人としての使命。日伯の統合を政治家としてやっていきたい」と支援を求めた。