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PCC、命令系統を維持=生活態度や金銭面細かく指示
2006年8月8日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】犯罪組織州都第一コマンド(PCC)の壊滅に向けて組織内部の捜査を進めているサンパウロ州検察局は、これまでに押収した証拠物件から、幹部が獄中から細かい指示を与えて命令系統を維持していることを明らかにした。
押収した物件の中には帳面に書かれた(誤字だらけの)命令書があり、日常の行為を戒めると同時に、資金の保管に注力すべしとしている。これにより当局では、大量の資金をバックに命令系統を浸透させて組織の一枚岩の結束に配慮しているとみている。
命令書は当初、一三四カ所の刑務所に収監されている組員六〇〇〇人を対象としたものだったが、自由の身となっているイルモン(兄弟)宛てに手直しされた。違反者は組織から除名され、重罪は死の裁判が待ち受けていると明記されている。
中でも最も強い戒めは、節度ある麻薬の吸引と飲酒で、大衆の面前では控えるよう注意を促している。また組織の名前や内部の話を口外しないことを命じている。さらに通称PCC銀行からの借受金は、二十日以内に返済することを厳命している。
押収した貸付リストには五〇〇レアルから一一万八〇〇〇レアルまでの組員三四人の貸付総額六五万レアルの明細があった。帳簿は新入組員の洗礼式の費用や。細い収支決算が記載され、資金運用がコントロールされていることを示している。