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大統領、憲法議会召集を擁護=総選挙後に政治改革実施を目的

2006年8月4日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】ルーラ大統領は二日、法務関係者との会合で、十月の総選挙終了後、政治改革の実施に目的を限定した国家憲法議会の召集を擁護した。
 ジェンロ憲政相は「強力な社会運動と立法、司法の協力があり、国にとってプラスとなるならば、大統領は総選挙後、選挙結果は別にして、憲法議会を召集するための憲法修正案を議会に上程する考えでいる」とした声明を発表した。同相はブラジル弁護士会(OAB)のブザト会長に大統領の考えを伝え、支持を取り付けた後、記者会見に臨んだ。
 憲法議会は国会と並立し、国会活動を妨げることなく政治改革について審議することになる。同議会召集は、現行の政治制度が機能不全に陥っている点を踏まえたと同相は発案までの経緯を説明した。
 南米ではベネズエラが国会から独立した憲法議会を召集し、ボリビアも今週末に同議会を設置する予定だが、政治アナリストらによると、両国とは違いたとえルーラ大統領が再選されても、政治スキャンダルを理由に労働者党(PT)が議席を減らすとみられ、憲法議会の設置は困難だという。
 大統領候補のアウキミン氏は同日、大統領の憲法議会招集案を「意味がなく、憲法に対する脅威」と批判した。同じくエレーナ氏も政治改革の実施に憲法議会の召集は不要と同案についてコメントした。