【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】ブラジルで初めての電気自動車が来年三月をめどに生産開始される。生産するのはリオデジャネイロ州ドゥッケ・デ・カシアス市に本社を置くオブヴィオ社で、生産ラインの機械はドイツからの輸入で一月に到着し、三月から本格操業に入る。ただし製品は国内販売されず、すべてアメリカ向け輸出となる。
生産される車種はミニカー828型とスポーツカー012型、さらにアルコールとガソリンの共用燃料車のフレックスカーで、年間五万台から七万台を見込んでいる。
すでにオブヴィオ社の株式二〇%を保有しているゼロ・エアー・ポルーション(ZAP、アメリカのカルフォルニア州での電気自動車メーカー)からフレックス燃料車五万台、電気自動車一万台の販売契約を結んでいる。オブヴィオ社ではアメリカ国内の自動車ショーに四回にわたり828型を出展しており、全米に販路を確立するとしている。
新工場にはZAPが七億ドルを投資、アメリカのエンジン会社の工場誘致もすることになっている。国産パーツの占有率が八〇%以上になることから、リオ州では税制上の恩典も決定している。値段は828型が四万五〇〇〇ドル(約一〇万レアル)、012型は五万九〇〇〇ドル。
828型は充電五時間で二五〇キロ、三十分でも二〇キロから八〇キロ走行可能。車体は全長二・六五メートルで三人乗り、最高スピードは一二〇キロ、〇から六〇キロまでに要する時間は四・五秒。
ブラジルで電気自動車を初生産=製品はすべて米国向け輸出
2006年8月4日付け