【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】リオ・グランデ・ド・ノルテ州ナタル市の郊外の民家で、三人の少年が袋につめられた大金を発見したことで、地元は大騒ぎとなっている。
少年らが見つけたのは八万二〇〇〇レアルで、すべて五〇レアル紙幣だった。さらに警察は同じ場所で三三万六〇〇〇レアルに及ぶ紙幣を発見、置き去りにされた総額は四一万八〇〇〇レアルに上った。
ミステリーじみた置き去り事件は、警察の検証によると、紙幣の湿気状態や偏食の度合いから、永い間保管され放しだったことを示しており、昨年八月八日にフォルタレーザ市の中銀で発生した現金盗難事件で盗まれた紙幣の一部の可能性が強いとみている。警察ではこの事件と照合し、四日までに関連性を実証するとしている。
現金を発見した少年らや家族は思わぬ天の恵みで、大喜びでフェスタを計画していたが、中銀の盗難事件の関連性があると知り、犯人一味の死の復讐に怯え、戦々恐々として拾った金を現場に戻す動きも出ている。また付近の住民もおこぼれに与ろうと民家に殺到、家捜しを始めたが、この話を聞いて一斉に退去し、遠くで見守っている。
少年三人は二十九日午後、同市貧困地区のプライア・グランデ街でサッカーに興じていたが、ボールが民家に飛び込んだことから家に入り込んだ。民家は数カ月前から空家だった。そこの一室で現金を発見した。喜びいそいで家に戻った少年らの話は近所に広まり、住民らは民家に殺到した。しかしその場でそれ以上の現金は見つからなかった。
同日夜、二人組が家の中に侵入し、異様な行動をしているとの通報が警察にあった。警察が急行すると二人組は裏口から逃走、少年らが現金を発見した一室の床が掘られ、袋に詰められた三三万六〇〇〇レアルの現金が置き去りにされていた。警察では民家の所有者を突き止め、また数カ月前まで一人で住んでいた老人の身許を割り出しており、その線から事件を追及していく方針だ。
少年ら空家で大金発見=総額41万8千レアルにも=中銀現金盗難事件と関係か
2006年8月3日付け