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東西南北

2006年7月29日付け

 エコノミスト誌は、メルコスル共同市場が自業自得により崩壊しつつあると報道した。ベネズエラの加盟によりGDP(国内総生産)は一兆一千億ドルと華々しいが、行き先はEUを模範とする共同体という初期の目的とは程遠い所へ引きずられて行くという。コルドバで開催された首脳会議では、オイルダラーでEU式ファンドを立ち上げ、加盟弱小国を援助する計画だが、世界の流れに逆行し採算は取れないと評した。
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 社会経済開発銀行は二十七日、融資期間中に従業員を解雇しない、または雇用を増やす自動車メーカーを対象に、低利の輸出融資を行うと発表。また、融資枠を輸出額の三〇%から五五%へと引き上げた。
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 関係筋によると、ヴァリグ航空は二十八日に一万人にのぼる全従業員を解雇し、即一七〇〇人を新会社が再雇用すると発表する予定。解雇にかかる費用は一億七〇〇〇万レアルに上る。
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 サンパウロ市東部サン・ミゲル・パウリスタ区で二十七日夜、非番の軍警が床屋で散髪の最中、店を襲った二人以上の強盗に抵抗し、銃撃戦の末、胸を撃たれて死亡した。軍警の髪を刈っていた女性も腕に被弾しけが。強盗は軍警の銃を持って逃走。被害額は不明。警察によると、PCCは関与していないという。
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 ピアウイー州連邦裁判所は二十六日、全国の血液センターで献血者の性的志向を問うことを禁じるよう衛星監督庁に命じた。質問が差別にあたると判断した。エイズなど性感染症の感染阻止を目的に、献血の十二カ月前に同性愛者だった男性の献血を禁止していた同庁は、控訴を検討。