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現実味増すセックスの殿堂=カリオカの間で賛否両論

2006年7月28日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】リオデジャネイロ市内にセックスの殿堂を造設するプランが現実性を帯びてきて、カリオカの世論を賛否で二分している。このプランは異なる大学の建築デザイン科の学生二人が発表した設計案だが、都市開発および観光振興の一環だとしてマイア市長が興味を示したことで現実味を増した。
 一つ目はセックス・シティと名付けられたプランで、景勝地コパカバーナ区のプリンセーザ・イザベル通りに三つのパビリォンから成る全長五〇〇メートルのビルを建設するもの。その中を四つの部門に分けて、マーケッティング、医療センター、商業、エンターテイメントとする。中にはセックス博物館も設け、エロチックアーチストの作品を陳列する。
 興味深いのはカップルの部屋で、ベッドはあくまでも休憩と就寝用のもので、セックスはカプセルの中で楽しむ。カプセルは六十四種類の体位が楽しめるように取り揃えてある。ほかにも様々な趣向を凝らすという。経営は公営ではなく民間投資によるもので、総工費二億六〇〇〇万レアルと踏んでいる。
 二つ目はリオ港の空いた倉庫を活用する案で、改造して二つのパビリオンを造るもの。一つは映画館などのレジャー施設、本屋、レストラン、カフェーバーなどでセックスとは関係ない。二つ目はセックス目当てで、セックスショップ、モーテル、売春村とする。
 地元ではこれに対し、活性化で賛成する向きもある中で、風紀が乱れるとの理由で反対の声も挙がっている。またNGO団体では未成年売春につながることを危惧している。売春村の設置で箱物に入ることを嫌う売春婦も反対の意を表している。
 発案者の二人はこれに対し両方のプランを合併して総合プランとし、新たな地区を物色して実現させたいと行動を起こしている。