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大耳小耳

2006年7月26日付け

 一昨年の第一に続いて八十周年を迎えた第二アリアンサ鳥取村。同地の日系文化体育協会では記念の年にあわせ、八十年の歴史と出身者の寄稿による記念誌「第二アリアンサ物語」を編纂、関係者に配布した。式典当日には移住地内の小学校に昔の写真やレコードプレーヤー、ラジオやランプなどの生活用品を展示。来訪者はなつかしそうに見入っていた。移住地に電気が通ったのは六〇年代後半のことだという。「ほんの最近」まで、このランプが使われていたのだな。
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 読売新聞でこのほど「愛知エイサー協議会」という団体が三週に分けて紹介された。沖縄県以外で初のエイサー協議会だ。日本有数の在日ブラジル人集住地、愛知県。実は国内の出稼ぎ労働者も多い。沖縄県系の人も多いことから、豊田市を中心に、沖縄伝統文化のエイサーが盛んに行われている。九四年に最初の団体が設立され、二〇〇〇年に沖縄ブームが日本全土を席捲すると、次々に新しい団体が誕生した。ここブラジルにもいくつかのエイサー団体がある。百周年を機会に交流できればおもしろい。
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 九四年のサッカーW杯で、ブラジルを二十四年ぶりの優勝に導いた〃闘将〃ドゥンガが、パレイラの次の代表監督に選ばれた。九七年にはJリーグで、これまた〃名将〃フィリッポンの指揮のもと、ジュビロ磐田に年間初優勝をもたらした。ドゥンガも日本には縁が深い。〇二年には在聖総領事館主催の日本文化週間で公演。「謙譲や礼儀正しさといった民族性が、最近の日本の若者から失われていることが残念だ」と警笛を鳴らす場面も。相撲や歌舞伎にも触れ、知的な一面を見せた。日本で学んだ何かがブラジル代表に活かされたら、実に興味深い。