2006年7月15日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】イスラエル軍のレバノン侵攻とナイジェリアの石油パイプライン爆破を受けたニューヨークの原油先物相場は十三日、前日比二・三三%上昇して一バレル七六・七〇ドルの終値をつけ、過去最高を記録した。また、ロンドンの北海ブレント原油先物相場も一バレル七七・五〇ドルで取引を終え、同じく最高値を更新した。
原油先物価格が記録を更新したことから、世界各国の株式市場では株価が大幅に下落した。ニューヨーク証券取引所ダウ・ジョーンズは一・五二%、ナスダックは一・七三%、メキシコシティは三・五七%、ブエノスアイレスは三・三七%、株価指数が低下した。
サンパウロ証券取引所のボベスパ指数は二・四二%下げ、三万五三五四ポイントで取引を終えた。神経質な展開となったにもかかわらず、中央銀行がドル買いを再開したため、対ドルレアル相場でドルは〇・八六%上昇、終値は一ドル二・二二レアルとなった。カントリーリスクは二・四一%上昇し、二五三ポイントを記録した。
中近東情勢がさらに緊迫化し、またイランの核問題で国連安保理が制裁案を決議し、対抗措置としてイランが石油禁輸に踏み切れば、原油価格は一バレル一〇〇ドルに達する可能性もあるとアナリストらはみる。ブラジルインフラセンター(CBIE)のピレス総裁は、選挙の年でもあり政府のイメージ悪化を避けるためにも国内のガソリン価格が急騰することはないとコメントした。