ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

高級住宅からゴミの山=未亡人が20年かけ「収集」=サンパウロ市

2006年7月12日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】サンパウロ市の高級住宅街とされるイタイン区で、二十年間にわたり自宅内にゴミを収集(?)していた女性が明るみに出て付近の話題となっている。
 この住宅はジョン・カショエイラ通り一七〇〇番で、敷地面積三五〇平米の高級住宅。異様な悪臭が漂っていることで一人住まいの女性(70)が死亡しているのではと隣人が思い、警察に通報した。
 警官が扉を破って中に入って二度ビックリ。ゴミのコレクションの山は家中、天井に届くまでの高さとなっていた。
 中には腐った生ゴミものもあり、ネズミとゴキブリの巣となっていた。市清掃員二十四人が出動して掃除をしたところ、ゴミは三五〇トンに達し、二十六台のトラックが必要だった。それでも一日で片付かなかった。
 住人の女性はグアルジャ市の息子宅に行っていたが、戻ってきて不法侵入者に驚きながらもゴミであることを否定、全て自分の身の回り品だと主張している。
 女性は公共衛生法違反で取調べを受ける。担当取調官は子供が玩具のコレクションをするように、女性もゴミを収集したのだと苦笑いしている。
 この女性はスペインからの移民で〃未亡人〃。ゴミの山の中から発見された権利書で、ヴィラ・オリンピアなどの高級地区に十六軒の家を所有し、貸家をしている富豪と判明。
 付近の住民によると、食物をねだったり、フェイラの残り物を漁るなど、金を貯める鑑みたいな生活をし、家の中では寝る場所がなく、古い車の中で寝起きしていたという。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button