2006年7月8日(土)
十五日に初日を迎える第九回県連フェスティバル・ド・ジャポン。開催まであと一週間に迫った。準備の遅れが懸念されてきた今年のフェスティバルだが、このほどポスターが完成。ようやく開催準備が整いつつあるようだ。今年は四十県が郷土食に出店。初の二週末開催に加え、サンパウロ市から八十キロ以上遠方の団体参加者は入場無料にするなど、新しい試みも見られる。一方で、屋外トイレの数や、会場案内など、昨年問題となった点の改善も求められるところだ。
「祭り」をテーマにした今年のフェスティバル。このほど完成したポスターも、中央に神輿を担いだ若者の姿が描かれたデザインだ。
会場は昨年に引き続き、ジャバクアラ区のイミグランテス展示センター(イミグランテス街道1・5キロ)。開催日は十五、十六日、二十二、二十三日の二週末。初日の十五日午前十時から開会式が行われる。期間中は午前十時開場、最終日の二十三日は午後六時まで、それ以外は午後八時まで開かれる。
入場料は一人五レアル(駐車場十五レアル)。六歳以下の子供、六十五歳以上の高齢者は入場無料。さらに今年は、八十キロ以上遠方からバスで訪れる団体参加者の入場を無料にする試みも。財務を担当する大西博巳県連副会長も「地方から来てもらえるのはこちらとしてもうれしいこと」と来場をよびかける。
フェスティバルの目玉の一つ、郷土食には今年、四十県人会が出店する。北は北海道の焼きニシンから、岩手のもち、新潟の笹ダンゴ、ほうとう(山梨)、味噌串カツ(愛知)、みたらしダンゴ(京都)、しじみ炊き込み御飯(滋賀)、関西風お好み焼き(和歌山)、讃岐うどん(香川)、カツオのたたき(高知)、長崎ちゃんぽん(長崎)、かるかん饅頭(鹿児島)、沖縄ソバ(沖縄)など、日本各地の郷土の味が並ぶ。
食ブースではこのほか、日系福祉団体や弓場農場、農協婦人部連合会(ADESC)、カルモさくらの会なども出店する。
屋外部分中央の舞台では、各都道府県人会、日系団体による芸能を披露。現在、出演団体、プログラムの調整が進んでいる。来伯中の歌手、井上祐見さん、中平マリコさんのショーも予定されている。
屋内展示場では協賛企業や日本文化紹介などのブース。今年は昨年の倍の面積を使用、ゆったりとした設計になっている。
一方、昨年百万レアルを超えた開催予算は、今年は準備の遅れもあって縮小。主催側では入場料収入を除いたスポンサー等の収入として約六十万レアルを見込んでいる。
また、会場内の案内図が整っていなかったことなど、昨年起こった運営面での問題についての改善も求められるところだ。これについては、入り口付近に案内図や窓口を設置、またパンフレットの配布なども検討しているという。
海外日系社会最大規模の日本文化イベントとなったフェスティバル・ド・ジャポン。今年は約十五万人の来場が見込まれている。開催まで一週間、来週からは会場設営も始まる。主催者では今後、広報に力を入れていく考えだ。