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生活が苦しいブラジル=購買力の割に高い物価

2006年7月7日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】南米諸国十カ国の中でブラジルは、物価高で二位、一人当りの消費力で六位にランクされ、生活苦に陥っている。世銀が二十八日にランキングと指数を発表したもので、物価高ではチリに次いだ。
 十カ国平均指数を一〇〇として、ブラジルは一一四・二ポイントでわずかにチリの一一七・七ポイントを下回ったのみ、ウルグアイ(一〇八ポイント)とベネズエラ(一〇一・三ポイント)が平均を上回り、残り六カ国は平均以下だった。五位から順にペルー(八五・八ポイント)、エクアドル(八五・七ポイント)コロンビア(八五・三ポイント)、アルゼンチン(七七・五ポイント)、パラグアイ(五七・四ポイント)ボリビア(五三・八ポイント)だった。
 調査によると、ブラジルでは家電製品、医薬品、書籍、電話代が他国より高く、コーヒーと飲食店での勘定が安かった。このほか地域平均以上となったのは教育と保健が二六・二%高、衣料と靴が一三・九%高、住宅およびサービスが三二・八%高、交通費が一七・八%高、ガスおよび他の燃料費が三五・六%高と多岐にわたった。
 調査は二〇〇五年十二月までに行われたため、その時点から始まった金利引き下げが反映されていないが、そり分を差し引いても歴年の高インフレによる物価上昇はブラジルの特徴になっていると位置づけている。
 消費力では平均指数を九・五ポイント下回る六位にランクされた。トップはアルゼンチン(一六一・三ポイント)、次いで順にチリ(一四八ポイント)、ウルグアイ(一四三・五ポイント)、ベネズエラ(一〇八・七ポイント)の以上が平均を上回った。
 五位以下はペルー(九一・六ポイント)ブラジル、エクアドル(八八・五ポイント)、コロンビア(八四・一ポイント)パラグアイ(六九・八ポイント)、ボリビア(五二・七ポイント)となった。ブラジルの場合は平均所得の不均等が購買力を弱めているのが原因だと指摘されている。