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コラム 樹海

 スポーツや芸能は、普及すると「全伯大会」が企画される。近年、短年月に全伯大会が実現したものに「太鼓選手権大会」がある。今年第三回である▼競技者人口の多さからいって高齢者層の栄えある全伯大会は、ゲートボール(カラオケは年齢層が広範囲だから別格として)である。対比して、急激に、しかも多人数の演奏者人口を確保し続けてきた少年および準青年層における太鼓は、〃成長株〃の筆頭といえるのではないか。なぜか、若者達の気持を引きつける▼その太鼓全伯大会に関して、主催者は、けっして満足していない。聞けば、普及しているにもかかわらず、参加しないチームがあるという。参加しない、というよりはできないといったほうが当たっている▼今年の第三回大会に集うチームはおよそ四十。サンパウロを中心に北はヴィトリア、西はロンドリーナ、南はカストロにもチームがある。参加できないところは、遠征費が支障になっているらしい▼昔、パウリスタ新聞が主催した全伯少年野球大会は、文字通り全伯から球児が集まって来た。費用は、チームの所属団体が負担したのだが、実質的にはその土地の有力者ともいうべき人達が寄付した。近年はそういう人が出にくい。しかし、団体としてのおカネのつくり方は以前より上手になっている。食べものの祭りとか、リッファ、ビンゴとかでだ▼今後、折角の全伯大会に不協和音が出ないよう協調して、より広地域のチームから成る「全伯大会」を育てていきたい。(神)

06/06/30