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ノロエステの『F・ダ・レジオン紙』読者驚かす=第1面を日本語で発行=W杯日伯戦の日=移民98周年にも表敬=「日本のサッカー」を皮肉らず

2006年6月29日(木)

 アラサツーバ市で発行され、同市を中心に広くノロエステ地方にいきわたっている『フォーリャ・ダ・レジオン』(FOLHA DA REGIAO)紙は、六月二十二日付の同紙の表紙(第一頁)を日本語で発行し、読者を驚かせた。この日は、W杯ドイツ大会F組予選ブラジル対日本の試合日だった。
 五十嵐二郎・ノロエステ文化連合会名誉会長は、本社に、この新聞を送付し「日本移民九十八周年に日本語で(日系人に)表敬し、W杯ブラジル×日本戦を記念したもの。私は、できればこの新聞を日本に送って、日本の人たちにブラジル人の日系人に対するすばらしい心を伝えたい」とコメントした。
 五十嵐さんは、この日の新聞に特に感銘したことがあった。それは、これまで日本や日本人のフッチボールおよびコッパに、ブラジルのマスコミが言及する場合、〃悪い言い掛かり〃を書いたものだが、今回それが一切なく、日系人がどれほどブラジル国のために尽くしたかをほめ称えたことだ。
 特別日本語ページの記事は、三世の日本語教師梶本エミさんと宮田まゆみさんが翻訳した。
 「きょう(二十二日)午後四時にコッパFグループ最後の試合でブラジルと日本が対戦する。ブラジルはすでに入選(一次リーグを突破)しているが、今回はこの試合をいい機会として、本格的に力を発揮させようとしている。日本は、二点の差で勝ち、さらにクロアチアがオーストラリアに勝つことを願うしかない。パヘイラ監督は決戦を前に、(ブラジルの)先発メンバーを発表する。チームはとても前向きである。日本代表のジーコ監督は、これでチームとお別れにならないように、この試合で入選できることを願っている」。
 『フォーリャ・ダ・レジオン』紙は、翌二十三日付で、前日の特別日本語ページについて市民の声を取材、「日本語のカッパ(第一頁)は読者たちを驚かせ、称賛された」と報じた。また、第一頁の翻訳の責任者だった、二人の女性日本語教師を写真入りで紹介した。