「これまた若さたっぷりでギャップがすごい」―二十四日文協の大講堂で開催された「コロニア芸能祭」を訪れた。
入場者の多くは高齢の一世、二世が中心。隣に座った老夫婦が胸の前に手を組み、目を輝かせながら舞台を見つめていた。情感のこもった日本民謡の演奏に、日本での懐かしき情景を思い出していたに違いない。
演目も終盤。カラオケの部で大橋小百合さんが演歌を熱唱後、若い女性三人組が勢いよく舞台に登場した。
「何が始まるんだ?」と考えたのも束の間、日本の若者に人気の歌を激しく歌うや踊る。両サイドのスピーカーからバンバン音楽が流れる。民謡や演歌のリズムに慣れ始めていた私は驚いた。そして老夫婦をみた。
「ポカンとしているのでは!」と思いきや、リズムに乗りいい笑顔があった。嬉しかった。 (泰)
06/06/29