今年八月、南大河州は邦人入植五十周年を迎えるが、歴史を伝える文献が少ないことに気付き、その理由に州内日系人口四千五百を挙げようとした口を思わず閉じた。
このたび、連邦大学内で立ち上げられた五十年誌編纂委員会のメンバーは、コーディネーター役の女性以外、非日系だと聞いたからだ。
他民族が日系社会史をまとめた例は寡聞にして知らない。南伯文化の一端を見た気がした。
なお、州政府、市、領事館、日系団体などがまさに〃日伯官民〃のタッグを組み、年間を通して関連記念事業を行っており、数ではないことを強く思った。
さて。サンパウロで行われる百年祭記念式典まで、今週二十一日でちょうど二年を切った。
ようやく準備が始まったように思う―。同日文協であった帰国送別会。堀村隆彦大使の〃加速の年〃への評価だ。(剛)
06/06/23