金融市場変動は怖くない=不動産や絵画よりはマシ
2006年6月14日(水)
【ヴェージャ誌一九五九号】恐らくほとんどの投機家が金融市場の変動で迷ったに違いない。不動産投資が一番という人やDIファンドに入れておけば大船に乗ったようなものという人、株でスッテンテンになり首をくくった人、証券取引所の前も通らないという人、色々である。
ステフェン・カニッツ教授はどれも間違いだという。証券取引は毎日行われるが、取引されるのは全金融商品の一%以下。証券取引所で一〇%の暴落と、天井が落ちたような報道をマスコミがする。しかし、投資家の九九%はそんなことを気にしていない。
ほとんどの投資家は取引をしていない。大損をしたのは、余程そそっかしい投機家である。一%の金融商品が売買されたのだから、損害は一〇%をはるかに下回る。二年前に購入した人は暴落の日に売っても、損はしていないはず。
金融商品を買わないで、フラット・サービスか絵画、またはカモンエスの古書を購入したとする。昨日はいくら儲かったのに、今日はいくら損をしたと知る由もない。これらの商品は同日、他に同じ商品を購入した人がいないから価格が安定している。
お金が必要になって、これらの商品を売りに出しても換金性がない。これらの商品には、証券取引所のような取引所がないからだ。販売仲介人に売却を依頼するなら、頭から三〇%を差し引き、掘り出し物だといって売るからだ。
不動産や絵画、古書は黙っていても、三〇%は叩かれる。売り急げば、二束三文である。株価の下落幅はずっと少ない。但し、ボロ株は換金性がないから例外だ。マスコミは金融変動について、正しく伝えていないから要注意。
金融マンなら誰でも知っていることだが、どんなに市場変動があっても取引されるのは時下相場である。変動時といえども換金性が高まるのであって、株価が下落するのではない。今は米国の投資家が市場変動で慌てふためいているから、買いのチャンスだ。うまく立ち回れば米国人投機家から、大枚をふんだくれる。
しかし、マスコミの報道を本気にして市場変動で不確定時代に入ったと思うなら、売ってバカを見る。九九%の投資家は言い値で買わないからだ。それにしても損をするのは一〇%程度で、不動産が叩かれる三〇%よりはマシ。
証券市場で日々営まれる営業活動は、五〇%が売りで五〇%が買い。五〇%の楽天的な買い手は、五〇%の悲観的な売り手から買う。九九%は売らずに持ち続けるから、未来を楽観視している。つまり楽観的な人が悲観的な人より多い。
株は危険というコメントを聞いたら、不動産や絵画、古書より安全と思ったらよい。なぜなら換金性が高いから、どんなに状況が不利でも売れる。世界的恐慌だといって、地球が売りに出ても買い手はいる。地球が数人の投機家によって買われ、やがて数人が地球を自分の好みに改造する。