2006年6月9日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙八日】選挙高裁(TSE)は六日、自党から大統領候補を擁立せず、かつ大統領候補を擁立する党と連立を組まない政党は、州レベルの選挙でも同じくその党と連立を組んではならないとする決定を下した。
また、自党から大統領候補を擁立しないが大統領候補を擁立する党と連立を組むも政党は、州レベルの選挙でその党以外の政党と連立を組んではならないことも明らかにした。
これにより、例えば大統領候補擁立の断念を検討しているブラジル民主運動党(PMDB)は、州レベルの選挙で、大統領候補(再選を狙うルーラ大統領)を擁立する予定の労働者党(PT)と、すでに候補(アウキミン氏)を擁立したブラジル民主社会党(PSDB)の両党とも連立を組めなくなる。
また、大統領候補を擁立せずにPSDBと連立を組んでいる自由前線党(PFL)は、州レベルの選挙でPSDB以外の政党と連立を組めなくなる。州レベルで様々な党との連立を模索していたPMDBとPFLは、今回の決定に大きく影響され、選挙戦略の根本的な立直しを迫られることになる。
選挙態勢を固めるべく十一日以降に全国党大会の開催を予定していた各党は、実施を一週間近く延期した。PFLはPSDBとの連立解消も視野に入れ始めた。各党に影響を及ぼした今回の決定だが、大統領候補を擁立しない政党は大統領選で有利な政党との連立を求めると予想され、現在再選の可能性が高いルーラ大統領、つまりPTが他党に比べ利を得るとみられている。