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6月祭の季節到来=全国各地でフェスタ開催

2006年6月9日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】フェスタ・ジュニーナ(農民の六月祭)の季節が到来、小学校や幼稚園児が農民の子供の衣装で農民踊りをしてお祭りに花を添える光景が各所で見られる。
 六月祭はサント・アントニオ、サン・ジョアン、サン・ペドロの三聖人に捧げるお祭りで、十六世紀にポルトガル人が導入してブラジルに定着した。とくに北東部地方では農民の祭りとして、豊作祈願とともに火や水の神様に感謝することで、カーニバルを上回る人気となっている。
 六月祭はサン・ジョアン祭と呼ばれ、パライーバ州カンピナ・グランデ市は自他ともに世界一を称する。四〇万人の人口の同市は、この時期になると二〇〇万人の観光客が訪れる。これに負けじと他市でも年々行事が増えて競い合っている。
 サンパウロ市近郊でもお祭りが定番となっている。サンパウロ市から三一〇キロのボカイナ市では百十五年の伝統がある。恒例のケントン酒(しょうがと砂糖を混ぜたピンガのホットカクテル)、ホットワイン、ポップコーン、さつま芋(焚き火焼)のほか農民の食べ物が一堂に並ぶ。祭りのクライマックスは焚き火の火渡りで、信仰心が厚いと熱くないとか。
 このほか、ピラシカーバ、サン・ペドロ、イタチバの各市のフェスタも知名度が高く、それぞれ人口の倍近くの観光客が訪れて賑わう。